当社における鉄道運転事故、インシデント、輸送障害の発生状況は以下の通りです。
鉄道運転事故とは、法律により国土交通省に報告することが定められている事故のことで、列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故、踏切障害事故、道路障害事故、鉄道人身障害事故、鉄道物損事故があります。
2015年度は前年度と比べ踏切障害事故が増えましたが、3件とも降下した踏切遮断機を押し上げて線路内に侵入する等、無理な踏切横断によって発生した事故です。
インシデントとは鉄道運転事故には至らなかったものの鉄道運転事故が発生する状況であったと認められる事故をいいます。
2015年度は、インシデントは発生していません。今後も引き続きインシデントの発生防止に努めてまいります。
輸送障害とは、鉄道運転事故以外で、列車に運休や遅れ(30分以上の遅れ)が 発生した事態をいいます。
2015年度は、前年度と比べ、自然災害による輸送障害は減少しましたが、車両故障やレール折損等による輸送障害が増加するとともに、警察が自殺と断定した輸送障害が前年度と同じく15件発生する等したため、輸送障害の件数は全体で24件となりました。いずれの輸送障害も対策を行い、再発防止に努めております。
日時 | 2015年7月17日(金)21時11分 |
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場所 | 神戸線夙川駅~神戸三宮駅間、今津線小林駅~宝塚駅間、京都線梅田駅~西向日駅間、千里線天神橋筋六丁目駅~北千里駅間 |
概況 | 台風11号の影響により雨量計および橋梁橋桁水位が規定値に達したため、上記区間で徐行運転を行いました。その影響で到着時間が大幅に遅れました。 |
日時 | 2015年9月29日(火)6時3分 |
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場所 | 宝塚線平井車庫 |
概況 | 列車の出庫時、入換信号機の信号現示が自動で構成されなかったため係員が手動扱いにより出庫させました。さらに後続の出庫列車についても信号現示されなかったため、同様の取扱いにより出庫させました。その影響により、平井車庫からの出庫が遅れ、輸送障害になりました。 |
原因 | 軌道に電気を送るケーブルが腐食し、断線に至りました。 |
対策 | 平井車庫の同様のケーブルの張り替えを実施いたしました。また、他においても同様のケーブルの緊急調査を実施しました。 |
事故や事故のおそれのある事態・災害が発生した場合、再発防止や被害の拡大防止を目的とし、事故防止対策検討会を開催し、直ちに対策を策定します。また、当社以外で発生した事故や災害でも、当社で同様の事象が発生することが予想される場合には、当社の事故と同様に事故防止対策検討会を開催し、対策を検討します。
運転・土木・電気・車両の各部門で事故やインシデントに至らない軽微な事象を「事故の芽」として抽出し、重大事故やインシデントの防止に努めています。
運転部門では、事故の芽の分析や対策を検討する危険予知(KY)活動を続けています。社員が経験した事故の芽を毎月集約し、KY会議で検討した対策を「KY新聞」にまとめて掲示することで、事故の再発防止を図っています。その他の部門でも、同様に事象を抽出し、再発防止に役立てています。