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vol.75 神戸三宮駅から山手をめぐって異国にプチトリップ
なかなか海外旅行に行けないときは、神戸三宮駅にお任せを。高台にある北野異人館街は、レトロな洋館が立ち並ぶ、異国情緒たっぷりのエリア。細い路地が張り巡らされた街を探検すると、海外の風を感じることができる、素敵なお店にも出合えます。オーナーが現地で集めた物や、本場顔負けのおいしい料理を見つけに行きましょう。
※掲載スポットの内容は掲載時点(2020年10月中旬)のものです。料金やメニュー内容、営業情報は変更になる場合がありますので、事前にお確かめのうえお出かけください。


北野異人館街

海の見える高台で洋館巡り
神戸三宮駅から坂道を上ること約20分。神戸観光で定番の北野エリアは、1868(慶応3)年の神戸開港によってたくさんの外国人の居住地となった場所です。今でも明治から大正時代に建てられた洋館が数多く残っているので、高台の一帯は外国の街並みのよう。公開されている洋館だけでも20館近くあり、一日かかっても見尽くせないかもしれません。

フロインドリーブ 生田店

旧教会でいただくドイツパン
1924年に神戸で創業した初代のハインリッヒ・フロインドリーブは、本格的なドイツパンを日本に広めたことで有名。3代目が旧神戸ユニオン教会を修復し、工場と本店を移転してからは、教会の美しい建築もあいまって、ますます人気になりました。ショップでは、ケーキや焼き菓子も販売。創業当時から、本場ドイツの味を神戸で伝え続けています。
(右)左から、礼拝堂・鐘塔・牧師塔が連なり、それぞれカフェ・待合室・事務所として活用されています。
(左)焼きたてのパンを使ったサンドウィッチは種類も豊富。付け合わせのマヨネーズやピクルスもおいしい。

メキシコ雑貨mano

キュートで怪しい世界観にはまる
小さな店内を埋め尽くす、色鮮やかなメキシコ雑貨たち。ガイコツや悪魔がモチーフになったちょっと怪しげな人形も、よく見ると味わい深い顔をしていて思わずほっこり。一つひとつ手作りのため、全てに表情があり、眺めていて飽きません。「たまたま遊びに行ったメキシコにはまって」と話すオーナー。どこか愛らしく、女性らしい品揃えが、この店の特長です。


本格ナポリピッツァを食べるなら!
Pizzeria Azzurri
中に入ると大きな薪窯がお出迎え。予約必須の同店では、外側はカリッとして中はモチモチ、約500度の高温で焼き上げる絶品ナポリピッツァがいただけます。本場ナポリが運営する「真のナポリピッツァ協会」にも認定されているのは、トッピングの材料も大切に選んでいるからこそ。こだわりのピザは約60種類もあり、国内では珍しい、イタリア産の生ビールも用意されています。

精緻な手仕事から生まれたロシア雑貨
ロシア雑貨いりえのほとり
ロシアと一括りにいっても、その国土面積は、なんと日本の45倍! その分、ロシアの文化は地方色豊かで、伝統工芸品の意匠もさまざまです。技法は異なるものの、美しい手仕事が形作る器やインテリアは、どれも感動するものばかり。陶磁器の工房を訪ねて以来、ロシア雑貨の魅力に取り付かれたというオーナーが一つずつ特長を語ってくれるので、気持ちはいつしかはるか北方へ…。

オーストリアの名品をいただくガーデンテラス
ウィーン・オーストリアの家
北野エリアで休憩するなら、カフェが併設された異人館に行く選択肢もおすすめ。ウィーン・オーストリアの家には、広々としたガーデンテラスがあり、ウィーンの伝統菓子・インペリアル・トルテ、オーストリア産のビールやワインが用意されています。館内には華やかな宮廷文化、そしてモーツァルトに関する展示もあるので、オーストリアに思いを馳せながらのカフェタイムはどうでしょう。

わずか一坪ほどの小さなギャラリー
小さなあとりえ*蕾
異人館が集まる高台に、絵本の世界から飛び出したような、小さな小さなお店があります。オーナーの岡さんは「一見すると思ったより小さくて、中に入ると思ったより大きいと言われます」と笑います。並んでいるのは、日本の作家さんが作った1点ものばかり。岡さんの柔らかな人柄が、そのまま映し出されたお店です。企画展も毎月開催しているので、一期一会の出合いをお楽しみに。