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vol.78 気ままなソロ活で十三駅周辺の魅力を再発見
宝塚線、神戸線、京都線の3線からアクセス抜群の十三駅。昭和の情緒を色濃く残すレトロな街並みを歩けば、大阪らしいグルメや商店街の賑わいを満喫できます。ワンスクリーンの映画館や銭湯、乗換駅の喧騒を少し離れて淀川沿いの隠れ家カフェへ。ひとりだからこそ気兼ねなく、心ゆくまでディープスポット巡りを楽しみましょう。
※掲載スポットの内容は掲載時点(2020年11月下旬)のものです。料金やメニュー内容、営業情報は変更になる場合がありますので、事前にお確かめのうえお出かけください。


第七藝術劇場

味わい深いミニシアター
「ナナゲイ」の愛称で親しまれるワンスクリーンの映画館。国内外の作品を独自のテーマでセレクトしたラインナップに定評があり、遠方から足を運ぶファンも多いそう。映画関係者を招いての舞台挨拶やトークイベントなども充実しており、作品をより深く掘り下げたいファンと作り手の距離が近いライブハウスのような温度感も愛されている理由です。
(上)レトロなボーリング場と同じフロアにある劇場の入口。外の待合スペースではカコーンとピンが弾ける軽快な音がBGM。
(下)ロビーの一角にはポスターなどの展示コーナーも。劇場スタッフの映画愛溢れるお手製スクラップも必見です。

ねぎ焼やまもと

創業の地で「ねぎ焼」を堪能
大阪のソウルフード「ねぎ焼」は昭和40年頃、淀川のほとり、十三の地で誕生しました。「ねぎ焼」発祥の地でもある十三本店の一番人気は、甘辛く炊いた国産の牛すじとこんにゃくが入った「すじねぎ焼」。意外なほど小ぢんまりとした店内は一人でも入りやすく、初めての人でもなぜかホッとする懐かしい雰囲気。ビール片手に焼き上がりを待つ時間も楽しみのうち。
(上)メインステージの如く大きな調理用鉄板を美しいカーブの鉄板が囲む、カウンター席のみの素朴な店内。
(下)ふんわりとした口当たりの生地に、たっぷりの国産ねぎを閉じ込めた飽きのこない味。レモンと醤油でさっぱりと。

有馬家

路地裏の暖簾の先にほっこり空間
創業80年を越えるおでんの老舗。おでんは年中食べられますが、やはり冬場は格別。屋号の入った大きな赤提灯に誘われ暖簾をくぐると、可愛らしいお母さんと鉄道好きの二代目が笑顔で迎えてくれます。「一品料理も増えたけど、一番人気はおでんの大根ね」とお母さん。継ぎ足し継ぎ足しの出汁が“しゅんだ”大根は濃い色ながらも、ほんわり甘くやさしいお味。
(上)年中使うからお肉やさんが上質なものを融通してくれるという国産牛すじ。これ1串でお酒がするする進みます。
(下)昔の阪急電車の運行標識などがお行儀よく鎮座。レアなものだと手に入れるまでに10年間待ったそう。


デミグラスソース滴る絶品バーガー
mt.cafe
都会の真ん中で自然を感じられる淀川沿いのカフェ。長野県白馬やニュージーランドでの、ロッジ経営と旅の経験をフィードバックしたお店で、2004年のオープン当初から雰囲気もメニューもほぼそのまま。ナイフとフォークでいただくバーガーはニュージーランドのスキー場、チーズマンのレストハウスに倣って。ナナゲイの前後に立ち寄るファンも多く、ゆったりとした空気感も魅力。

沖縄料理は定番から通好みのものまで
海援隊沖縄肝どん²十三店
「肝(ちむ)どんどん」とは沖縄の方言で「胸がドキドキ」の意味。カウンター席の蛇口から焼酎が出てくるとあって、ドキドキワクワクが止まりません。沖縄出身のスタッフ曰く、沖縄店では蛇口から泡盛が出るそうな。ドリンクが大サービス価格なので、フードも必ず1品は注文してね! とのことですが、フードメニューも良心価格で、グループはもちろん、おひとり様にも嬉しい限り。

野菜たっぷりのランチパスタセット
orennji1970
客席はカウンターが少しと、テーブル席が5つ。席ごとに椅子やソファが違うので、シーンに合わせた使い方ができる商店街の人気カフェ。日替わりパスタに旬の野菜が10種類ほど入ってもなお最強コスパの秘密は、商店街から新鮮な野菜を賢く仕入れられるから。麺も生パスタでボリューミー。意外にも串カツやアルコールも充実していて、カワイイ、だけじゃない頼もしさもあります。

暖簾をくぐって、いざ。浴槽のペンキ絵はお楽しみ
宝湯
戦後から続く老舗の銭湯で、現在は三代目が夫婦で切り盛りをしています。5種類の湯船とサウナがあり、タオルや肌着などの販売もあるため手ぶらの立ち寄りもOK。また、脱衣場や時には浴室を使ってのイベントが実にユニーク。過去には音楽ライヴや落語の寄席、映画上映、プロレスなども開催しており、可能性は無限大。イベントきっかけで銭湯にハマった若い世代もいるそうです。