泉流寺@山本 残念な観音さんが招いた悲劇とは
C級呑兵衛の今年の目標の1つに、西国三十三所巡り全部行くぞー!というのがあるのね。というのは、随分と前に西国三十三所専用の御朱印帳を買ったものの、ふと気づいたら行って・・・みたいな感じだったので、いや、もうええ加減だらだらせんときちっと最後までやろう、と。今で7割くらい回れているから、残りを今年でクリアしようと。
阪急山本駅を降りて、西へてくてく。静かな住宅街なんだけど、所々に石標もあって歴史を感じるエリアなんだよね。
ちょうど、山本駅と中山観音駅の間くらいかしら・・・国道176号線の山本中2丁目交差点から北へ伸びる道があって、阪急宝塚線を跨いだ先で右に折れるあたり。結構急な斜面に住宅が密集しているんですなぁ・・・振り返ると、あらま景色もいいねー
「あれぇ、確かこの辺りだと思うんだけどなぁ・・・」
あ、「不許葷酒入山門」の石碑。葷酒の山門に入るを許さず・・・酒飲んでるやつに修行が務まるかー!立入禁止ー!という意味だね。ここかなぁ。
石段を上がったところに、確かに歴史を感じる小さなお堂・・・が、お寺という感じではないんだよなぁ。そうか、これは敷地の一部で、道回り込んだりしたら正門とかあるかもしれないな。
しばらく、このお堂の回りの閑静な住宅街を、怪しいおっさんがウロウロ・・・急な斜面だし、そんなに入り組んだ道はないし・・・まじか、やっぱりこれがそうだったのか。
探していたのは、泉流寺。
西国三十三所の33という数字、観音さんの普門示現だね・・・観音さんが世の中を救おうと思うんだけど、ちゃんと話し聞いてくれないと具合が悪いので、聞き手側に合わせて姿を変えるその数が33なんだって。
この泉流寺の観音さんは、十一面観音菩薩。宝塚市の指定文化財になっている一木造の立像が安置されている。
ここまで長々書いて言うのもなんだけど・・・、ここ西国三十三所ではないんだよね。
逸話として、むかーしむかしのお話。この西国三十三所を決めるにあたり、高僧が行脚していくのね。泉流寺の観音さんは、「まじか。そんな話しあるんやったら選んでもらわんとあかんから待っとこ」と頑張って待っていたのに、箕面の勝尾寺くらいまで高僧がやってきたのに、まさかのこんなタイミングで居眠り。
せっかく高僧がやって来て起こしまでしたのに、全然起きなかったもんだから、「じゃあ、いいですー」と次の中山寺に行っちゃったというお話。
世を救うために頑張っているのに、自分自身は救えなかったのね・・・
でも、それを反省として、その後は眠りについて悩む人を助ける「ねむり観音」として頑張っているというお話。失敗談のような展開だけど、「観音さんにもそんな人いるんだ~」と、とても親近感が沸いてくるよね。
だらだらするのも良くないし、居眠りは気を付けないとね。これからのポカポカ陽気に向けて、ちょっとお参りしておいた方がいいよ。逆に、眠れなくて困っている人にもいいよね。
・・・ね、こういうことしてるから、西国三十三所巡りなかなか前に進まないのよね。
■「行ってみたい」とふと思った人へ
泉流寺
宝塚市山本台1-5-18
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。
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