現在の運行状況 現在、20分以上の電車の遅れはございません

2013年 安全報告書

  1. ごあいさつ
  2. 2012年度に「より安全・安心」を目指して取り組んだこと
  3. 安全の基本的な方針と安全目標
  4. 安全管理体制
  5. 鉄道事故等の発生状況と再発防止の取り組み
  6. ご安全に列車を運行するために取り組んでいること

2012年度に「より安全・安心」を目指して取り組んだこと

ホームにおける安全性向上対策

1列車非常停止ボタンの設置を進めました

お客様が線路内へ転落された場合の安全性向上対策として、列車非常停止ボタンの設置を進めています。お客様がホームから線路内に転落されるのを見かけられた場合、この列車非常停止ボタンを押していただくことにより、警報ランプと警報ブザーが動作するとともに、ATS(自動列車停止装置)が動作して、列車を自動的に停止させます。また、従来からある非常通報ボタンをATSと連動させて、よりホームの安全性を高めています。
2012年度末で29駅への整備を終え、2015年度末に全駅への整備が完了する予定です。

2内方線付き点状ブロックの整備を完了しました

内方線付き点状ブロックとは、従来の点状ブロックに線状の突起が加わったもので、線状の突起がある方向が安全なホーム側を示しています。
2012年度中に全駅への内方線付き点状ブロックの整備を終えています。また、10万人以上のお客様にご利用いただいている梅田駅・神戸三宮駅では、JIS規格に準拠した内方線付き点状ブロックの整備も完了しています。

3列車の接近をお客様にお知らせする放送装置の改良および 新設を完了しました

ホームの放送装置は、列車が駅に接近すると自動的に放送が流れ、お客様に列車の接近をお知らせします。
2012年度には56駅に改良を実施し、放送装置のある全ての駅で列車接近時に放送が途切れないようにしました。また、新たに嵐山駅と松尾大社駅、上桂駅の3駅に放送装置を設置し、全駅への設置を完了しました。

<今後のホームにおける安全対策> くし状ゴムの設置を進めていきます
お客様が乗降される際に線路内への転落を防止するため、ホームと車両の隙間が広いところに、2013年度より「くし状ゴム」の設置を進めていきます(ホームの条件により設置しないところもあります)。これは、ホームからゴム製のブロックを線路側に張り出させることによって、ホームと車両の隙間を狭くするもので、ゴムがくし状になっています。

毎日たくさんのお客様が行き交うホームでの安全性向上対策は、私たちが最も力を入れていることのひとつです。列車非常停止ボタンから、線路内への転落を防ぐ点状ブロックや電車の接近をお知らせする放送装置まで、万が一のことを考えて、毎日の安心・安全を高める取り組みを続けていきます。

踏切における安全性向上対策

踏切非常通報装置および踏切未降下検知(ふみきりみこうかけんち)装置の設置を進めました

踏切の安全性を高めるため、踏切非常通報装置および踏切未降下検知装置の設置を進めています。踏切非常通報装置は、踏切で異常を発見された場合に、ボタンを押していただくことにより、踏切での異常を運転士に知らせます。また、踏切未降下検知装置は、トラブル等で遮断桿(しゃだんかん)が完全に降下しない場合、そのことを検知して、運転士に知らせます。いずれも、ATS(自動列車停止装置)と連動しており、列車を自動的に停止させます。
2012年度末で82踏切への整備を終え、2017年度末に全踏切に整備が完了する予定です。

線路と道路が平面交差する踏切は、ホームと同じくらい安全上の重要なポイントです。遮断桿が正常に降下していることをセンサーが検知し、異常時には電車の運転士に知らせ、電車を止める。適切な対応できるように、プラスαの安全体制を構築しています。

ATSによるさらなる安全性向上対策

1車庫内における入換信号の停止信号冒進対策を進めました

車庫内における入換信号の停止信号冒進対策として、万が一、運転士が入換信号の停止信号を見落としても、車両を自動的に停止させるATSの導入を進めており、西宮車庫では、2013年7月より使用を開始しています。引き続き、正雀・桂車庫への設置を進めていきます。

2踏切への過走防止対策を進めました

駅に停車する列車が、万が一のトラブルにより、前方の踏切まで過走することを防止するため、ATSを改良しています。 2012年度は86ルートの工事を行い、対象箇所全ての整備を完了しました。なお、ATSについては、こちらもご覧ください。

立体交差事業の推進

1淡路駅付近連続立体交差工事を進めました

京都本線・千里線淡路駅付近の連続立体交差工事を進めています。事業延長は7.1kmで、淡路駅、崇禅寺駅、柴島駅、下新庄駅の4駅が高架化され、17ヶ所の踏切が廃止される予定です。
2012年度は、崇禅寺駅部、柴島~淡路駅間の千里線上り線側、城東貨物線付近等の躯体工事および仮線工事等を継続的に施工しました。

2洛西口駅付近連続立体交差工事を進めました

京都本線洛西口駅付近の連続立体交差工事を進めています。事業延長は2.0kmで、洛西口駅が高架化され、3ヶ所の踏切が廃止される予定です。
2012年度は、上り線高架切り替え(2013年10月)に向け、軌道・電気・建築関係工事を施工しました。

線路を高架化することで踏切における事故がなくなり、安全性が向上します。数カ年にわたる大規模な工事ですが、沿線の皆様、お客様のご協力をお願いいたします。

高架橋耐震工事および駅耐震補強

地震発生時における駅や高架橋等の鉄道構造物の被害を最小に留めるため、高架橋耐震補強工事および駅耐震補強を継続的に行っています。
2012年度は、以下の通り、高架橋や駅の耐震補強工事を実施いたしました。

  • 高架橋耐震補強工事
    神戸線 園田高架橋、宝塚線 野中高架橋・池田高架橋、京都線 高槻高架橋の高架橋柱を鋼板巻き立て等により補強しました。
  • 駅耐震補強
    宝塚線 雲雀丘花屋敷駅

車両の新造

9000系車両の新造を進めました

9000系車両の新造を行い、旧型車両の更新を進めています。
2012年度は4編成を新造し、神戸線に1編成、宝塚線に3編成を配置しました。

<2013年度の車両の新造> 1000系・1300系がデビューします
2013年度より、新型通勤車両として、神戸・宝塚線に1000系、京都線に1300系を新造・導入します。開発コンセプトを「すべてのお客様に快適な移動空間~さらなる環境性能の向上~」とし、「静かさ」や「省エネルギー性能」といった環境性能のさらなる向上を目指しています。

軌道の強化

快適性と安全性を向上させるため、PCまくらぎ化、ロングレール化等の軌道強化を各所で進めました。
PCまくらぎとは、強度を高めたコンクリート製のまくらぎのことで、木製のまくらぎに比べ、耐久性や安定性が向上します。また、ロングレールとは、標準的な長さのレールを溶接して繋ぎ、継ぎ目をなくしたレールのことで、継ぎ目を減らすことにより、安定性を高めるとともに、騒音の低減、乗り心地の改善も図ることができます。

PCまくらぎ化 ロングレール化

安全性向上対策は、もちろん電車が走る線路にも及びます。技術の進歩に合わせた改良を行うことにより、電車の安全な走行を助けるだけでなく、騒音の低減や乗り心地もアップするなど、うれしい効果も期待できます。

安全に関する設備投資
過去5年間の安全に関する設備投資の実績は次の通りです。

※2012年度の安全に関する設備投資額(内訳)に誤りがありましたので修正いたしております。

異常時に備えた合同訓練の実施

異常発生時における社員の連携強化と技能の習熟のため、都市交通事業本部の合同訓練を、以下の通り実施しました。

1地震、津波発生を想定した情報伝達訓練

8月1日 南海トラフを震源とする地震・津波発生を想定した情報伝達訓練を実施しました。

2地下線の駅間で停止した列車からの避難誘導訓練

12月7日 京都地下線内での列車火災・軌道冠水を想定した避難誘導訓練を実施しました。営業が終了した深夜に実際の車両を使い、西院駅~河原町駅間で実施しました。この訓練では、京都市右京消防署様・京都府警右京警察署様にご協力いただき、避難誘導時の連携を確認しました。

日常の安全対策と同じく、決して忘れてはいけないのが、突発的な自然災害や大規模な事故への備え。スピーディに的確に、お客様の安全を確保するためには、社員の連携が不可欠です。参加者全員が本番さながら、熱心に取り組みました。

経営トップによる現業部門の巡視ならびに意見交換

経営トップである社長及び都市交通事業本部長(安全統括管理者)が、現業部門の巡視を行い、各設備や業務の状況を確認・把握するとともに、社員との意見交換の場を設け、コミュニケーションを深めました。

事故を風化させないための取り組み

過去の事故を風化させないため、社内や社外から実際に過去に発生した事故の対応にあたった方の経験を聞く場を設けています。2012年度は、ヤマト・スタッフ・サプライ株式会社様から講師をお招きし、業種の異なるヤマト運輸における事故防止や安全風土醸成の取り組みに関する講演会を開催しました。

鉄道運行の安全を支える現業部門の連携強化

鉄道運行の安全を維持向上させるには、現業における各部門の意志疎通と連携が不可欠です。そのため、神戸線(西宮)・宝塚線(十三)・京都線(正雀)の地区別に、運転・土木施設・電気施設・車両の社員が集まるミーティングを定期的に開催し、様々な意見や情報の交換を行っています。

社員を対象とした安全講習会・安全セミナーの開催

輸送の安全をテーマに、社外から講師を招いて講演やセミナー等を実施し、社員の安全意識高揚を図りました。2012年度は、以下のとおり実施しました。

  • 事故原因分析手法講習会
    公益財団法人 鉄道総合技術研究所様
  • 鉄道輸送の安全に関する講演会
    JR東日本パーソネルサービス 関口 雅夫氏
  • 薬物乱用防止講演会
    水谷青少年問題研究所 水谷 修氏
    大阪府薬物乱用防止指導員 川崎 屯氏

社員の技術向上の取り組み

社員の技術をより一層向上させ、お客様に高いサービスをご提供するため、以下の取り組みを行いました。

  • 運転業務研究発表会(運転部門) 実施日 … 2012年8月3日(金)
  • 保線作業コンテスト(土木施設部門) 実施日 … 2012年11月2日(金)
  • 保線技術研究発表会(土木施設部門) 実施日 … 2012年12月12日(水)
  • 小集団活動テーマ研究発表会(電気施設部門) 実施日 … 2013年3月7日(木)
  • 技術研究発表会(車両部門) 実施日 … 2012年11月22日(木)

ホームや踏切などハード面を改善するだけでは、十分な安全性向上対策とは言えません。お客様に安全・安心をお届けするため、研究発表会などで技術やノウハウを共有し、社員が一丸となって、技術の向上に取り組んでいます。

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