中国人スタッフ:
白 妍霞(はく けんか)
日本のマンガは中国でも大人気。テレビやコミックなど、目に触れる機会も数多くあります。私も子供の頃、“美少女戦士セーラームーン”に夢中になり、よく主人公のマネをして遊んでいたほど。今日は、30万点のマンガの資料が所蔵されている京都国際マンガミュージアムへ。どんなマンガに出会えるのかとても楽しみです!
マンガミュージアムに行く前に、食事処で昼食をとることに。河原町通を北上し、三条通を越えた所に、蒸し料理の専門店musを発見しました。店頭には緑色に光る「mus」という字のネオン管が飾られ、とてもおしゃれな雰囲気。中に入ると、白を基調にしたスタイリッシュなカウンターと、木の温もりが感じられるウッド調のテーブル席があります。テーブル席につき、さっそくメニューを開くと、美味しそうな蒸し料理の数々。料金も700~900円と、比較的リーズナブル。美味しそうなメニューに、つい目移りしてしまい、京がんもの煮物と鶏そぼろのセイロ飯のセット、豚の角煮に地鶏チャーシューと、たくさん注文してしまいました。特に美味しかったのが、鶏そぼろのセイロ飯。地鶏の旨みがご飯にしみ込みとってもジューシー。それでいて、あっさりした後味。どの料理も京野菜をメインに、身体にうれしい食材がたっぷり入っているので、ダイエット中の方にもオススメです。
住所:京都市中京区河原町三条上ル下丸屋町410ユニティー河原町ビル1F
電話:075-211-8653
営業時間:昼 11:30~16:00(ラストオーダー 15:30)
夜 17:00~22:00(ラストオーダー 21:30)
定休日:不定休
日替わりランチ
(京がんもの煮物と鶏そぼろのセイロ飯)780円
豚の角煮
900円
九条ネギのせ
地鶏チャーシュー800円
musランチ980円
中国の中でも朝鮮民族の多い延吉市では、韓国料理として有名な「チムタク」が定番の蒸し料理です。「チム」は“蒸す”、「タク」は“鶏肉”という意味。醤油ベースのタレに、蒸した鶏に玉ねぎや人参など、野菜をたっぷり加えた料理です。あっさりとした味で栄養も満点。あまり食欲がない時でも食べられるので、テスト前など緊張している時に、よくお母さんが作ってくれました。
蒸し料理店を出て、御池通を東に向かって歩いて行くと、10分ほどで京都国際マンガミュージアムへ到着。もともと小学校だった建物を改修したそうで、外観は小学校の校舎そのもの。芝生が敷き詰められたグラウンドには、大勢の人が寝ころびながらマンガを読んでいます。さっそく校門から、ミュージアムに入ることに。中も小学校の造りを生かした構造で、歩くたびにミシミシと木造の廊下が響き、懐かしい気持ちにさせてくれます。1階には、中国語・韓国語・英語など外国語に訳されたマンガの書棚があります。私のような外国人もたくさん訪れるようで、この日も欧米人の姿を多く見かけました。所蔵されている30万点ほどのマンガのうち、5万冊はすべて読み放題。私も、お気に入りのマンガを探しに、ミュージアム内を探索開始!
住所:京都市中京区烏丸通御池上ル(元龍池小学校)
電話:075-254-7414(代)
開館時間:10:00~18:00 (最終入館時刻:17:30)
休館日:水曜日(休祝日の場合は翌日)、年末年始、 メンテナンス期間
料金:800円(大人)
中国にもマンガはありましたが、教育的な要素が強く、主人公が真面目で“正しいこと”を言うだけ。子供の私には、つまらない内容でした。日本のマンガは、現実にはありえない世界を描いていて、見ているだけで異世界に行ったような気持ちになれます。私が小学生の頃、美少女戦士セーラームーンがテレビアニメで放映され、大流行していました。髪型を真似したり、友達と配役を決めてストーリーに出てくるシーンを演じたり。毎日のように“セーラームーンごっこ”をして遊んでいました。
館内は3階建てになっており、1階は少年マンガ、2階は少女マンガ、3階は青年マンガが書架に納められています。私の身長よりはるかに高い棚に、ぎっしりとマンガが並べられていて、まるでマンガの壁のよう。またマンガだけではなく、プロの漫画家のアトリエが再現され、実際に描いている様子を見学できるコーナーや、マンガを描くための道具も展示されており、マンガ文化全般を知ることができます。ひと通り館内を見回った後、お気に入りのマンガを持って、校庭の芝生エリアへ。外で読むマンガは、とても新鮮で、時間を忘れて楽しむことができました。校庭にはカフェも併設されており、中に入ると壁一面にプロの漫画家による直筆イラストがダイナミックに描かれていました。マンガ好きの人には至福の空間でしょう。今度は日本のマンガ好きの友人たちと一緒に来たいなあ。
- 校庭でゆっくりとマンガを読むことができます。
- カフェの壁に描かれた直筆イラストの数々
日本のマンガと、中国の マンガの大きな違いの一つに、日本のマンガは何年も続く大作が多いということが挙げられます。中国では長くて数カ月ですが、日本では、私が大 好きなセーラームーンをはじめ、男の子が大好きなドラゴンボール、最近ではワンピースなど、どれも物語(連載)が長く続き、マンガの中の世界 が実際にあるように描かれています。だからこそ、みんなが夢中になることができ、日本のマンガが世界中の人々を魅了するのだと思います。
今日は、マンガミュージアムでセーラームーンの単行本を見つけました。懐かしいキャラクターも描かれていて、子供の頃にタイムスリップしたような気持ちになりました。歴史的価値のあるマンガの資料も見ることができ、とても勉強になりました。私は、海外から来られた観光客の方々に観光スポットを紹介する、阪急ツーリストセンターのスタッフとして働いています。今日の経験を活かし、センターを訪れたお客様に、京都のいちおしスポットとして、京都国際マンガミュージアムを紹介したいと思います。
白 妍霞(はく けんか)
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