
京都を代表する和菓子「おたべ」の手作り体験と工場見学に、近ごろ話題の「漬け野菜」のランチと、京名物を一日で味わい尽くします。
西院駅からバスに揺られること約25分。洛南エリアにある「おたべ本館」を訪ねました。つぶあん入り生八つ橋「おたべ」の本社工場に併設した旗艦店で、店舗2階には手作り体験の「おたべ体験道場」や、製造工程を見学できる「おたべ小路」もあり、人気を集めているそう。さっそく手作り体験に挑戦です。まずは、生地の材料となる米粉と水を混ぜあわせ、せいろで蒸し上げてもらったら砂糖をよく混ぜ合わせます。さらに、ニッキや抹茶を練り込んで風味をつけていきます。この時、好みのニッキを少し多めに練り込むなど工夫をしながら、生地を3色に。この生地をめん棒で伸ばして形を整え、あんこを包めば完成!体験では、花や星などの抜き型でアレンジもできるということで、ミニサイズのハート型も作ってみました。自分で点てた抹茶と一緒に食べると、喜びもひとしお。初めての和菓子作りにドキドキしましたが、親切なレクチャーと外国語対応のガイド資料もあり、スムーズに進めることができました。
住所:京都市南区西九条高畠町 35-2
電話:0120-8284-39(9:00~17:00)
時間:9:00~18:00
※季節により変動あり、体験は9:30~、12:00~、14:00~
※1週間前までに要予約。日本語のみ対応
料金:おたべ手づくり体験600円
休日:臨時休業あり
お米を使ったお菓子は中国でも定番。コロンとした球形の「糯米糍(ノーミーチ)」は、小豆やチョコ、紫芋、マンゴーなどを餅生地で包んだ甘いお菓子。また、上海名物の「青団(チントゥアン)」は日本の草餅に似ていて、中にこしあんを詰めるものもあれば、豚まんのように豚肉を詰めるしょっぱいものもあります。
体験中、生地の蒸し時間を利用して、製造工場を見学できる通路「おたべ小路」へ。パネルとともに稲穂やニッキの樹皮なども展示されています。はじめに「おたべ」の素材である国産のコシヒカリや北海道十勝産の小豆、日本名水百選に選ばれた「瓜割(うりわり)の水」などの説明を受け、続いてガラス越しに製造ラインの見学へ。目まぐるしく動くラインでは、機械が生地を正確に切り分け、あんこを包んで三角形に折りたたみ、人の手でトレーに次々と詰められていきます。人と機械とのチームワークで、沢山の「おたべ」が作られているのだということを目の当たりにして、とても驚きました。また、できたてホカホカの「おたべ」の味見タイムも!工場と通路をつなぐ「できたてドア」から受け取った「おたべ」は、柔らかくもちもちの生地で感動しました。
私の地元・河南省はナツメの名産地。古くから、美容や健康を助けるものとして親しまれていて、乾燥させたものがお土産として人気です。また、中国といえばお茶も有名ですが、河南省は十大銘茶に数えられる「信陽毛尖(シンヤンマオジェン)」の名産地でもあります。
住所:京都市下京区七条通烏丸西入ル中居町114
電話:075-353-5016
時間:11:30〜15:00(14:30L.O.)、17:30~24:00(23:30L.O.)
休日:火曜日不定休
次の目的地は、京都タワーそばの「漬け野菜isoism」。ウッディな空間に青を基調とした家具が並ぶおしゃれな店内で、まず目に入ったのは野菜を漬け込んだカラフルな樽の数々。こちらは、京都の自家農園などで栽培した旬の野菜を、さまざまな味に漬け込んだ「漬け野菜」で評判。古くから京都で愛されるお漬物の技法にとらわれず、酒粕や柚子胡椒、白ワインなどに漬け込んでいます。この漬け野菜に、生ハムやチーズなど洋の食材を組み合わせた新感覚の野菜料理を提案しています。いただいたのは、12種の漬け野菜が美しく盛りつけられたプレートに、季節の炊き込みごはんと季節の野菜凝縮スープがセットになったランチ。魅力的なプレートの中でも、チーズ好きの私は「トマト白ワイン漬け×水牛モツァレア」や「セロリオレンジ漬け×ミモレットチーズ」、「かぼちゃ甘醤油漬け×パルメザンチーズ」がお気に入りに!目でも舌でも大満喫のランチタイムを過ごせました。
日本と同様に中国でも漬物が食卓を彩ります。よく食べるのは、キュウリや大根、ニンニクを使ったもので、1〜3ヵ月と長期間漬け込んだものが定番。キュウリを使ったものはピリ辛の醤油漬けが多く、よく朝晩のお粥と一緒に食べます。
初めての和菓子作りに新感覚の野菜料理と、おいしい出合いに感動しました!少し通向けのスポットを知ることができたので、次回は友人と一緒に訪ねたいです。
賀 嘉琪