
寒さも本格的になってきた京都。そんな冬でも、目にするだけで心が温まるようなスパイスやスイーツなど、カラフルなグルメをご紹介します。
河原町駅から祇園へ向かい、さらに東山エリアへ。東山のシンボル・八坂の塔の近くにある「京山城屋」を訪ねました。創業110年以上の乾物メーカーが手掛けるお店で、人気商品の京七味をはじめ丹波黒豆や北海道産の小豆、きな粉、伊勢のひじきなど、日本各地の乾物を取り揃えています。乾物とはいえ、京七味にも使われる唐辛子(一味)の赤や黒胡麻の黒、山椒の緑など、店内に並ぶ商品は色とりどりです。そんな数ある乾物の中で目にとまったのは、「乾燥野菜」のシリーズ。千切大根のように野菜を天日干ししたもので、こちらでは国産のゴボウや京都産ニンジン、聖護院大根など珍しいものもあります。使いたい時に使いたい分だけを水に戻して炒め物や煮物に使えるので、不足しがちな野菜を手軽に補えそう!乾燥野菜と液体だしがセットになった料理キットもあり、和食に挑戦したくなりました。
住所:京都市東山区上田町81-2
電話:075-551-2500
時間:11:00〜17:00、土・日曜日、祝日は11:00~18:00
料金:七味作り体験1,000円(予約優先)
休日:水曜日(祝日の場合営業)
キムチやコチュジャンなど韓国料理に欠かせない韓国唐辛子。日本のものより大きく肉厚ですが、辛味は実はマイルド。生のまま輪切りにして食べることもできます。調味料としては一味唐辛子が一般的で、天日干しした唐辛子を粉砕して作ります。粒の大きさは細かいものから荒いものまでさまざま!
いろんな食材を販売するかたわら、約15分で自分好みの七味を作れる「七味作り体験」を開催しています。こちらの七味は、金胡麻、黒胡麻、唐辛子、焼唐辛子、ぶどう山椒、糸青のり、陳皮と全て国産の原料を使用。ずらりと並ぶ原料の入ったボトルは目にも鮮やか!まずは、すり鉢に京都産の金胡麻を入れてすります。続いて、お店のレシピ通りに7種のスパイスを加えていき、全体をすり合わせて一度味見します。元々辛い物好きですが、山椒のしびれるような辛さには弱かったようで思わず咳き込んでしまいました。そこで、山椒の辛味を弱めるために金胡麻や焼唐辛子、青のりを加えて再び味見。自分好みの味わいになったら、ガラス製のボトルに詰めて完成!おいしい七味ができあったので大満足です。冷え込む季節、この七味を汁物にふって体の中から温めたいと思います。
韓国の唐辛子料理といえば、唐辛子と唐辛子味噌のコチュジャンで餅を炒めて作る「トッポッキ」。一度食べたらやみつきになる辛さで、屋台料理の定番です。チゲにも唐辛子を多用するし、唐揚げも辛口が一般的と、とにかく韓国料理は辛いものづくし!
住所:京都市東山区清本町368-2
電話:075-551-8205
時間:12:00~19:30(L.O.)、土曜日10:00~19:30(L.O.)、日曜日10:00~17:30(L.O.)
休日:不定休
次に向かったのは、あんこを使った新感覚のお菓子を提供する「あのん」。京町家を改装した店内は、和紙照明の温もりある光が印象的です。モダンなカウンターにあるショーケースには、あんこスイーツがずらり!その中でも、ピンクやオレンジ色のあんこをマカロン生地でサンドした「あんまかろん」に一目惚れ。5種類あるマカロンは、カラフルでとってもキュートです!さっそく、選べるお菓子2つに飲み物が付く「ドリンクセット」でいただくことに。緑のマカロン生地で深緑のあんをはさんだ「抹茶のあんまかろん」と、十勝産小豆の粒あんとマスカルポーネチーズを使ったクリームを最中でサンドしたお店の名物菓子「あんぽーね」をチョイス。まずはマカロンをいただくと、口の中に広がる抹茶の豊かな風味となめらかさにびっくり。「あんぽーね」をいただくと甘さひかえめのあんと、柔らかなチーズクリームが相性抜群。和と洋とが融合したお菓子に、驚きの連続でした。
韓国の小豆を使ったスイーツといえば、冬至に食べる「小豆粥」があります。地方によって白玉団子またはきび団子だけを加えたもの、お米を加えたお粥風のものなど、特色はさまざま。また団子は自分の年齢分を食べなければいけないといったルールもあります。
国産原料にこだわって七味を作るお店と、新感覚のあんこスイーツを作るお店を訪ねました。それぞれ日本の食文化を守ろうとする精神を学べました。
金 仁子