会期終了まであとわずか!「ボストン美術館の至宝展」
少し前のことですが、神戸市立博物館の「ボストン美術館の至宝展」に行ってきました。
ボストン美術館のコレクションは約50万点。
今回の美術展ではその中からえりすぐった珠玉の80点を見ることができる、またと無いチャンスです。
今回のように幅広い展示は、日本では40年ぶりだそう。
西洋絵画だけでなく他の世界も覗くと新しい発見がありますよ。
会場は7章に分かれています。
古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、アメリカ絵画、版画・写真、現代美術と幅が広い展示です。
まず会場に入ると、一番初めに古代エジプト美術がお迎えしてくれます。
ここでは教科書で見た覚えのある"ツタンカーメン王頭部"が印象的でした。
第18王朝の王ツタンカーメンと考えられている頭部の聡明そうで上品な顔立ちは、いったいどんな時代を生きていて何を考えていたのか気になります。
紀元前14世紀から時を超えて何を伝えようとしているのでしょう・・・。
次に気になったのは日本美術で英一蝶の"涅槃図"
(上の写真はフォトスポットです)
これはテレビ番組でも解説されていたので楽しみにしていた作品でした。
釈迦の入滅の様子を描いた仏画の大作です。
大きな満月の下で悲しみにくれる菩薩、羅漢、動物たちが表情豊かに描かれていて、鮮やかな色彩は観た後も頭から離れませんでした。
1886年(明治19年)以前に海を渡りボストン美術館に収蔵され、経年劣化で公開されていませんでしたが約1年に及ぶ修理作業を経て、また再び日本で観ることができるまたとない機会です。
フランス絵画ではクロード・モネの"睡蓮"もありました。
モネの描いた睡蓮は他にも何作かありますが、描かれたモネの造ったジヴェルニーの池の時間や季節がそれぞれ違うので、水面の光の反射や色が違います。
そしてモネは晩年視力が低下するなど描いた時期によっても絵の印象は変わります。
睡蓮が好きな方におすすめです。
そして一番楽しみにしていたゴッホの作品が、郵便配達人が描かれた「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」とその妻が描かれた「子守歌、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」。
「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」はゴッホの "耳切り事件" の前に描かれたもの。
そして「子守歌、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」は後に描かれた作品です。
以前のブログでも少しご紹介しましたが(映画「ゴッホ 最後の手紙」で観る動くゴッホの世界)耳切り事件の裏側にあるゴッホの心理を推察せずにはいられない作品です。
ゴッホが気になる方は"ひまわり"だけでない、ゴッホを感じることのできる作品なので是非行ってみてくださいね。
心惹かれる作品は人それぞれ。
今回の展示はたくさんの名だたる作品の中から、"ちょっと心に引っかかる"作品を見つけるのにいいかもしれません。
興味の糸口になる作品を見つけるだけでも私的には大発見。
そこから世界が広がっていくかもしれません。
歴史や美術に興味がある方はもちろん、今まで興味がなかった方にもお勧めしたい美術展です。
会期はあと数日(2/4(日)まで)!
気になる方は週末のお出かけにいかがですか?
- ボストン美術館の至宝展 ― 東西の名品、珠玉のコレクション
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【会場】神戸市立博物館
【会期】2017年10月28日(土) 〜2018年2月4日(日)
【開館時間】9:30~17:30 (土曜日は19:00まで )
※入館は閉館の30分前まで
【休館日】月曜日
【入館料】一般1,500円、大学生1,100円、高校生900円、小・中学生600円(全て当日券)
【アクセス】阪急神戸三宮駅から徒歩約10分
【公式HP】http://boston2017-18.jp
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。
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この記事へのコメント(2)
sugar2018年2月 4日 19:14
ギリギリ行って来ました!良かったです!
梅子2018年2月 4日 20:49
こんばんは、sugarさん。間に合って良かったですね。なかなかお目にかかれない作品もあったので、観る価値ありです!幅が広い展示なので面白いですよね(*^^*)