雑想、妄想の世界観〜京都国際マンガミュージアム〜
これまで何度もその前を通りながら、まだ行ったことがなかった「京都国際マンガミュージアム」。
こちらで10月30日から開館10周年記念企画の「養老孟司/宮崎駿 ふたり展」というイベントを開催していると知り、それに興味をそそられて行ってきました。
2006年に開館した「京都国際マンガミュージアム」の建物は、元々1869年(明治2年)に当時の尋常小学校として創立されたもの。
1995年に廃校になった後には建物の改修もおこなわれ、京都精華大学と京都市の共同事業としてミュージアムが作られたそうです。
館内は広く、元学校だった当時の佇まいを残した教室や廊下のスペースが、それぞれ展示室として使われています。
こちらは2階にある、手塚治虫の代表的キャラクターのひとつ「火の鳥」の巨大オブジェです。(こちらは撮影可)
向きを変えて撮ってみました。尾の部分まで見事な造りになっています。
仏像制作にも用いられる技法の寄木造りで制作され、目の部分には鎌倉時代以降の仏像に多く見られる「玉眼」という技術が使われているそうです。
そうと知ると、尚更この眼に引き込まれるような気がしてくるから不思議です。
そして、今回の1番の目的だった「養老孟司/宮崎駿 ふたり展」は2階のギャラリー2室が会場でした。
このミュージアムの館長でもある養老氏が趣味で()国内外で集めたという、ゾウムシなど、虫の見事な標本が。
もう1室には、宮崎氏が道楽で()描いたという作品がそれぞれ展示されています。
特に宮崎氏の作品は、彼が幼い頃から好きだったという軍事関係のことを作品に組み込んだものが多く
「くだらないと思いつつ、しかも好戦的な人間でもないのに・・」
などという、彼の言葉と共に紹介されています。
おそらく、とても気を抜いた状態で描かれたのであろう、趣味と雑記といたずら心が織り交ぜられたマンガの展示。
趣味とか道楽という言葉ではもったいない、さすがの作品ばかり。
思わずクスッと笑いがこみ上げてくるようなものもあり、見応えがありました。
「京都国際マンガミュージアム」は、大人から子どもまで、年代を問わず楽しめるミュージアムでした。
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京都国際マンガミュージアム HP
京都市中京区烏丸通御池上ル
電話番号 075−254−7414
開館時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
ミュージアム入場料 大人800円、中高生300円、小学生100円
休館日 毎週水曜日(11月23日は開館)
※「養老孟司/宮崎駿 ふたり展」は11月27日(日)まで開催。
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。