西宮日本酒学校登校「灘酒よもやま話」~白鷹~
11月3日土曜日午前10時前。西宮郷のひとつ、白鷹さんの禄水苑にて。じーねこはこの度、西宮日本酒学校に入学することになりまして、その初登校日でした。本当は10月6日に開校式が予定されていたのですが、あの忌まわしき台風で中止となってしまったので、本日が初登校となりました。ここで撮影していると西宮市の女性スタッフの方がいらっしゃってご挨拶。この日も元気でした。そのあと、年配の男性の方が「おはようございます」と爽やかに声を掛けて下さいました。面識がなかったのでどちら様?と思いましたが、後に校長の辰馬さんということがわかりました。わかってから汗をかきました。
午前10時。いよいよ日本酒学校開校。西宮市の方から説明。今回は30名の定員に150名を超える応募があったそうです。まさに難関校です。その後は辰馬校長から挨拶。日本酒醸造の内容がメインのお話でしたが、特に印象に残ったのは時代のニーズはモノからコトへ移っている中、日本酒の果たす役割とはというお話でした。灘五郷でのこの積極的なPR、イベント活動は、酒造りに携わる方々がそういう視点を持っておられるからか、と思うと納得できました。初っ端からいいお話を聴けました。
そして授業開始。初回は「灘酒よもやま話」灘五郷概論ですね。灘五郷だけでなく高槻、伏見の酒蔵まで足を運んでいるじーねこですから、大体は頭に入っているつもりでしたが、やっぱり現場に携わっている方から生で聞くお話は違いますね。おもしろかったです。印象的だったのは灘五郷の前に存在した「摂泉十二郷」と優良な酒米を作るために始めた「村米制度(契約栽培)」のお話。特に後者は農家さんが白鷹さんへ酒米にどうかと持ち込んだ米を白鷹さんが認め、これからも良い米の改良に努められるようにと奨励金を出したそうです。御影公会堂で見た嘉納治五郎の「自他共栄」という言葉を思い出しました。こういう精神性があったからこそ、灘五郷は今も地元に愛される産業であり続けられるのですね。
座学が終了。次はいよいよお待ちかねの実習(試飲)へ。準備のためわれわれ生徒はいったん会場を退出。その間、ショップを拝見させて頂きました。日本酒は本当に画になりますね。
こちらはワンショット200円で頂けるコーナー。頂きたかったのですが、この後の試飲に影響してはいけないので、今回は眺めるだけに。真ん中の冷やおろしはこの時期限定のはずですから、ぜひ頂かなければいけません。
11月は白鷹さんでは「燗で愉しむ生酛純米酒」というテーマで特別メニューを展開していまして、その温めるための竈だそうです。さすがに室内ですので薪を燃やすのではなく、ガスで温める仕組みになっているそうです。
セットアップが完了したところで入場。さすが白鷹さんのプレートセット。見た目もきれいですね。
おつまみはこんな感じです。お魚と野菜主体で今回の試飲に用意されたお酒にぴったりでした。じーねこも友人を酒宴に招いたときにこんなおつまみが出せるような粋な人間になりたいです(笑)。酒器は日本酒の色がクリアにわかるグラスタイプ。試飲とはいえ、われわれ日本酒学校の生徒は飲むだけではなく利き酒が出来るようにならねばなりません、というメッセージでしょうか(笑)。
用意されたお酒はこちら。「超特撰白鷹」こちらは口当たりがよく、あと味もすっきりしていたのでおつまみにピッタリでした。と、思うのは「料理との相性抜群!!」と書いてあるからかもしれません(笑)。おいしかったです。
もう一本がこちら。「金松白鷹」こちらは飲みごたえがありました。じーねこの好みはこちらですね。つまみ要らずの濃厚な味。とてもおいしかったです。しかしこの2種類でもこのメモがなければ果たして区別が出来たかどうか自信はありません。まだまだ修行が必要なようです。
あれこれと考えを巡らせるのは最初の1杯だけで、あとは楽しく歓談。和気あいあいの会場内。老若男女さまざまな方々が受講していました。ちなみに手前の帽子がじーねこですが、このテーブルでも短い時間でしたが楽しくお話させて頂きました。そして立っておられる方が今回の講師の先生。みなさんいろいろと質問をしておられたのでじーねこも「白鷹さんのお酒の味はどうやって決まるのか。やはり世の中のニーズに合わせてですか?」という問いに「いや、そこは関係なく、うちはうちです」という返答に心を打たれました。これだから日本酒はおもしろいです。
という感じで第一回の授業が終わりました。やっぱり日本酒はお話を聞きながら頂くとより一層味が引き立ちますね。特に今回は白鷹さんの関係者からお話が聞けるという贅沢な機会でした。また自分と同じ日本酒を愛する同胞たちと杯を傾けられるという愉しいひととき。至福の時間でした。おみやげにお神酒とラッピング車の内覧会で見かけたあのキュートなお猪口を頂きました。まだゲット出来ていなかったので嬉しかったです。
さてさて、西宮・今津郷では「宮子さん、秋の酒蔵回遊」と題して秋の限定酒を各酒蔵で用意していますから白鷹さんのおいしいお酒をお手軽にご賞味頂くことができますよ。白鷹さんでは先にも書きましたが「燗で愉しむ生酛純米酒」を。そして12月になると「蔵BARで愉しむ師走の酒」と題して樽酒や垂れ口原酒が予定されています。そして11月10日には白鷹・白鹿コースの酒蔵地帯無料ガイドツアーもあります。この酒蔵を熟知したガイドさんのお話を聞いてからお酒を頂くと、きっとより一層おいしく感じると思いますよ。ぜひこの機会に足を運んでみて下さい。
one more thing. お猪口を上から見たらこんな感じです。このお猪口を引っ提げてじーねこはこのあと魚崎郷の櫻正宗へ向かいます。
【西宮酒蔵地帯無料ガイドツアー】
申し込み方法:お名前、参加人数、連絡先を明記のうえ、FAXもしくはメールにて
申込先:西宮観光協会(Mail:kanko@nishi.or.jp FAX:0798-33-1160
参加費:無料
実施日:11月10日(土)
集合時間:10:00
所要時間:約2時間
集合場所:阪神西宮駅1Fエビスタスクエア
解散場所:酒蔵通り
定員:最小催行2名〜20名まで(先着)
ガイド:ツーリズム西宮楽らく探見隊
※ガイドツアーは第2、4土曜日に行われています。詳細は西宮観光協会HPまで。
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。