進化の謎!キリンの謎
本日はキリンのお話を。
先日読んだ動物の進化の本で、「なぜキリンの首は長いのか?」という項目がありました。
決まってるでしょ。私たちは早々に答えます。
「敵を早く見つけられるため」「高い所の葉っぱを食べるため」
そのとおり。「しかしそれはあくまでも想像に過ぎないのだよ」とこの本は言い放ちます。
数々の発見や研究の成果で、生物の進化の過程はずいぶんと解明されてきました。
しかし、キリンの首がなぜ伸びたのかというのは、実はいまだに謎なのだそうです。
敵を早く見つけられるといっても、逆に早く見つけられてしまうというデメリットもあります。
高い所の葉っぱは食べやすいけど、低いとこの葉っぱは食べづらいというデメリットも。
近年、新しい仮説として、キリンはメスをめぐるオスどうしの戦いで、首をぶつけ合うことがあるのだそうです。
たかが首といっても、相手の首をへし折るくらいのすごい威力があるのだとか。
そのために進化したのではないか。
しかしそうなると、また疑問が出てきます。
メスをめぐる争いのためなら、なぜメスまで伸びたのか。
オスとメスの姿形や特徴が違う生き物は、ライオンやら孔雀やら、たくさんいますよね。
キリンはなぜそうならなかったのか。
「結局謎なのだよ」とこの本では締めくくっていますが。
面白かったので、もう少しキリンのことを調べてみると、
キリンの先祖に最も近いとされる動物「オカピ」や絶滅した動物「シバテリウム」は、頭や模様がそっくりですが、首は長くありません。
謎を深めている原因としては、首の短い先祖から、首の長いキリンまでの中間の化石というのが、まったく出てきていないのだそうです。
いきなり伸びた?
ウィルスが原因の突然変異?という説もありますが、
となると、また謎が出てくる。
キリンは長すぎる首によって脳溢血を起こさないように、脳に特殊な構造を持っているのですが、
不思議なことに、首の短いオピカも持っているのです。
首が伸びるという進化を予測した?
ということで、キリンさんの謎はまだまだ続くようです。
王子動物園のキリンは、階段を上った壁の窓から、この高さで見ることができるのが嬉しいです。
それにしても優しいお顔。
「王子動物園」
開園時間:9時~17時(3月~10月) 9時~16:30(11月~2月)
休園日:水曜日
アクセス:阪急「王子公園」駅より西へ徒歩3分
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。