博士の愛したヴォーリズ建築 「駒井家住宅」
京都・北白川の閑静な住宅街。
桜並木が連なる白川疎水沿いに「日本のダーウィン」と呼ばれた遺伝学者・駒井卓博士の住宅があります。
設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズ。
ヴォーリズが円熟期に差し掛かった時期に手がけた住宅建築。
昭和2年(1927年)に建てられた住宅は今年で90年を迎えましたが、建築当初の状態を維持しており、訪れた人々に懐かしい往年の雰囲気を伝えています。
ヴォーリズ六甲山荘と同じく文化財を保護する団体に寄付され、期間限定で公開されてます。
ボランティアさんにガイドしてもらい、住宅の隅々まで見学できました。
1927年頃、アメリカで流行していたアメリカン・スパニッュ様式を基調とした外観。
比叡山を一望できる庭には様々な樹木と草花、そして温室が。
駒井博士がロンドンに行った際に見学した「ダーウィン家の庭」の温室にあやかって、温室を作ったそうです。
玄関のクリスタルのドアノブはヴォーリズの建築の特徴。
裏門に抜ける扉の丸く開いた部分から紅葉が見られる心配り。
室内に入ると、南に面してサンルームがあるので照明を点けていなくても明るい印象。
腰掛け付きの出窓も素敵です。
曲線が美しい階段を上って2階へ。
駒井博士の書斎とかつての寝室。
駒井博士の妻、静江さんは神戸女学院出身。
後年ヴォーリズ夫人になった一柳満喜子は神戸女学院時代の学友でした。
駒井博士がロッキングチェアに座って読書している様子が浮かぶサンルーム。
元々は普通のテラスだったそう。
駒井家住宅の冬期の公開は12月9日(土)まで。
公開は金・土のみなのでチャンスは8日と9日の2日間。
この機会を逃すと3月まで見られませんので、気になる方はぜひ見学に行ってみてくださいね。
駒井家住宅(駒井卓・静江記念館)
【公開期間】毎週金曜日・土曜日
【公開時間】10時〜16時 (入場は15時まで)
【入館料】500円
【公式HP】http://www.national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1490651710
※2017年冬季休館:2017年12月10日(日)〜2018年3月1日(木)
大宮・烏丸・河原町から市バス乗車
3番 上終町ゆき「伊織町」下車 徒歩約2分、北白川仕伏町ゆき「北白川小倉町」下車 徒歩約4分
5番 岩倉操車場ゆき「上終町京都造形芸大前」下車 徒歩約4分
204番 錦林車庫ゆき「伊織町」下車 徒歩約2分
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。