小林一三翁のお住まい。
バーチャル駅長役得「近現代絵画サロン 情熱と想像のコンチェルト」展を観賞後、
徒歩2分の小林一三記念館に伺いました。
1937年(昭和12年)竣工、美術工芸品の保管も目的とした耐火構造のRC造り2階建て。
小林一三翁は64歳から急逝される84歳までの20年間、ここで暮らされました。
玄関ホールの小林一三翁の肖像画。床は落ち着いた色調のフローリングです。
吹き抜けの客間。
洋風なレイアウトの中に床の間風の美術品展示スペースが設えられ、客人をもてなす雰囲気に溢れています。
書斎、夫人の部屋、バスルームなどのプライベートスペースは全て二階に。
宝塚歌劇団のモットー「清く 正しく 美しく」を揮毫した扇もありました。
一番居心地の良い東南角に夫人の部屋が配され、翁が御夫人を大切になさっていたことが窺われます。
そして昭和初期には珍しかったであろう家事室。
オイルヒーターが配され、どんな天候でも洗濯や物干しが出来たことでしょう。
開口部を多くとった明るいバスルームは、ベビーピンクのタイルに薔薇色の洗面台、カランとハンドル。
鏡に映る顔が優しく見える色彩ですね。
バスルームもですが、すべての部屋のドアノブや水回りがすべて現在より低い位置にありました。
翁も御夫人も、もしかすると小柄な方だったのかもしれません。
記念館の敷地には、
茶室の「費隠(ひいん)」「即庵(そくあん)」、「人我亭(にんがてい)」、
鉄道事業、宝塚歌劇団、百貨店、映画など数多の事業を紹介した「白梅館(はくばいかん)」、
サンルームを改築したレストラン「雅俗山荘(がぞくさんそう)」などがあります。
まさに東奔西走、世界を股にかけて活躍された小林一三翁。
「雅俗山荘」は、ご家族と居心地のよい空間と、珠玉の美術品に囲まれた、心からほっと出来る場所だった事でしょう。
小林一三記念館 雅俗山荘
大阪府池田市建石町7-17
TEL 072-751-3865
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(ただし月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)
※経路はgooglemapが選んだルートで、最適ルートと異なる場合があります。