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vol.26【ゆめ・まちヒアリング】京都コミュニティ放送

みなさん、こんにちは

今回も、引き続き団体さんのご紹介をいたします
 
【ゆめ・まちソーシャルラボVol.26】
NPO京都コミュニティ放送へのヒアリング
(※2018.5月時点でのヒアリング内容)

――まずは団体様のご紹介をお願いできますでしょうか。

松下:京都コミュニティ放送では、「京都三条ラジオカフェ」として親しまれる、地域のコミュニティFMを運営しています。大切にしているのは、「市民が主役の放送局」というコンセプト。3分1,500円(税抜)で、市民であればどなたでも番組の放送枠を買っていただけて、ご自身で番組制作・企画・構成を考え、自由に発信することができるというのが特徴のコミュニティFMなんです。  

 
――「一般の方々が番組枠を購入するという仕組み」は、どういった思いからはじまったものなのでしょうか。    

松下:団体が立ち上がったのが、ちょうど15年前。当時はインターネットも今ほど広がっていなくて、一般の方が電波を利用するにはとてもお金のかかる時代だったんです。例えば、テレビ局に個人でお金を出し、番組を作るというのは、かなり高価で、とてもではないですが実現できるものではありませんでした。  でも「一般の方にだって発信したい内容がある!その思いを電波を使って、しかも自分で番組を作って情報発信ができる放送局がほしいね」という機運が高まり、京都の有志の方が集まって「FM79.7MHz京都三条ラジオカフェ」が誕生しました。  15年前から変わらずどんな方でも、気軽に番組を作ってもらえるように...というこの仕組みはかなり浸透していて、月間100番組程度もあるんですよ!  

 
――例えば、どんな方がその番組枠を購入されるのですか?   

松下:今はバラエティに富んでいます。大学に通う学生さんとか、スタジオが商店街の中にありますので、商店街の方にご参加いただいたりとか、企業の社長とか、防災に関わる自治会の方であったりとか。京都に住んでいる幅広い方に番組枠を使っていただいています。  

 
――中学生たちとも一緒に番組を作っているんですよね。   

藤本:そうなんです。中学生の皆さんには、毎週6分間の番組を作ってもらっています。今って、YouTubeやTwitterなど、たくさんのSNSが身近にあふれているでしょう?そうなると、どうしても情報って、「受け取るもの」になってしまう。だから、情報発信ができるメリットを活用して、自分の声で自己主張を、しかも若者にとってはある意味で新しい媒体である「ラジオ」を使ってやってみる、ということを進めているんです。 そうすることによって、情報の「発信」の手段であったり、また情報の「受け取り方」や情報リテラシーについて学んでいただいて、「ラジオって楽しいんだ!」っていうことが若者にも伝わればいいなって思っているんです。  

 
――若者にとってラジオは「新しい」もの!?なるほど、とても新鮮な感覚です。    

藤本:面白いでしょう?中学生に聞いてみるとね、例えばYouTubeは、常に見ていなければならなかったりするけれど、ラジオは、パソコンを操作しながらや、何か用事をしながら耳だけ傾ければ情報を得ることができる。大人から見ると当然のことが、彼らにとって新鮮みたいです。    

 
――中学生はどのように番組制作に参加するようになったのですか?    

藤本:こちらから相談を持ちかけた企画ではあるのですが、京都市内に限定して、中学校のネットワークに募集を流していただいたんです。そうしたら、もともと放送に興味のあるという子たちが7~8人が集まってくれたんですよ。京都の中でも遠くから来ている子も! ラジオの未来、明るいですね!   

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――この15年の間に、人々の「ラジオ」に対する認識がだんだん変わっていくなかで、
京都三条ラジオカフェさんの存在も変わってきているのでしょうか。    

松下:そうですね。社会環境も設立当初の15年前と今では、だいぶ変わってきていますね。大きな変化は、何よりもインターネットの発達ですね。昔はSNSも無かったので、情報発信をしようと思えば手法は限られていたのですが、今はFacebookをはじめとした、いろいろなSNSを使って、自由に自分から情報を発信することができるというのが大きく違う点です。そういった個人の情報発信と「ラジオ」という存在を、どう差別化していくかというのは、ラジオカフェにとって課題の一つでもありますね。     僕自身は、小さな頃からラジオが好きでよく聞いていたんですよ。その経験から考えていることは、SNSは確かに、オンライン上での繋がりだと思うんですが、ラジオ番組を作ることは、スタジオに来ていただいて、打ち合わせをして、人と人が交流して、マイクに向かってしゃべって...。そうやって有機的に人々がコミュニケーションを重ねた上で番組が組み上げられていく。そういったオフラインの素晴らしさをラジオは持っている。それこそが、三条ラジオカフェが持つ大きな魅力の1つかなと思っているんです。    

 
――東日本大震災でも再確認されたと思うのですが、
ラジオは「防災に役立つ」と思っている方がとても多いと思うんです。
防災に関して、ラジオの役割についてのお考えをお聞きしたいです。
藤本さんは熊本地震の被災地に行かれたんですよね?    

藤本:2017年に、近畿FM14局の団体で、熊本のFMを訪問させていただいて、災害時にどのようなことをされたのかお話を伺ってきました。そこで、災害時にラジオを聞いて情報を得て、次の行動を考えたという方がとても多かったというお話をいただいんです。   私自身、やはりラジオは防災を考える上で欠かせないのだなと、再認識しました。     ラジオ局が災害時の情報発信で求められていることといえば、一つは「生活情報」ですね。「どこで地震が発生したのか?」という点についても、ラジオがあればリスナーは詳しく情報を知ることができるんです。聞いた中で私にとっては印象的な話があったんですけど、その方は「ラジオはジャーナリズムではない」と言われていたんですね。例えば、近くで川の氾濫があったとします。でも、その川の状況を伝えるために取材に行く...、というような動きは、「うちの局ではやっていない」ということだったんです。    被災された方々の心が不安でいっぱいの中、避難所で生活されている時に、ふと自分の知っている「校歌」が聞こえてきて、落ち着きを取り戻された方のエピソードや、混乱に陥っている状況の中でも、パーソナリティーがいつも温かな声で「大丈夫です!」と伝え続けたことで、リスナーの心が穏やかになっていったというお話などを聞くことができて、どんな緊急時でも「しっかりと落ち着いた存在であり続ける」というもうひとつの役割がラジオにはあるんだなということを学ばせてもらいました。    


――災害時の対応について、京都三条ラジオカフェでどのように活かしていこうと考えてらっしゃるのですか?    

藤本:一番なのは、どういった災害が発生しても、「ラジオが通じている」という状態を保てる体制づくりですね。これが最も大切だなと思いました。また、京都は外国からの旅行者の方もたくさんおられますので、彼らにも届けられるような情報の発信をどのように行えばよいか整理を進めているんです。    

 
――過去に、災害対応の経験があるんですか?    

松下:はい。2014年に桂川が氾濫した時が最近の事例です。発生から翌朝5時位まではスタジオで泊まりながら、行政からFAXで流れてくる新しい情報を伝え続けていました。南海トラフ巨大地震の危機感もありますし、これからも体制づくりを続けていきたいですね。     ラジオって、元々はコミュニティを「つなげる」ものだったのですが、これからはコミュニティを「作る」という方向になっているような気がします。ラジオはオフラインが特徴であるという話をさせていただいたように、15年間様々な方に協力いただいて、助けられて、続けてくることができましたので、支えていただいた方たちとのつながりも大事にしていかなければなりませんし、中学生や地域の皆さんをはじめとした新しい方々を巻き込めるような取り組みを続けていきたいですね。今まで以上に、多様な方々に関わってもらえるような京都三条ラジオカフェにしたいと思っています。

 
――松下さんがラジオに関わるキッカケって、どんなことだったのですか?   

松下:昔からね、僕、人とはちょっと違うことをやりたいという思いが頭の中に常にありまして(笑)。小学生くらいのときにはね、僕の周りには、ラジオを聞いている人って、そんなにいなかったんです。僕がある時、たまたまラジオのチューナーをもらって、そのFMから流れてくる音楽やお話を聞いてみたんです。そしたら、その一つ一つが、テレビでは流れないものばかりで、「これは、面白いな!」と感じたんですよ。みんなが知らないことを僕は知っている。その感覚がとっても楽しくて(笑)。  中学生や高校生になると、テスト勉強のときはラジオを聞きながらするようになっていましたし、それが強烈な印象として記憶に残っていたから、もし働くのだったらラジオに関わる仕事ができたらいいなと思っていたんです。 大学生になって、京都の大学に下宿で来ていたんですが、ちょうどボランティア募集があって、その時からの関わりなので、実はとっても長い間、京都三条ラジオカフェのスタッフとして働いています。     

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――かたや藤本さんは、もともとラジオはそんなに好きではなかったと伺いました(笑)。
どうしてラジオ局で働くことなったのですか?      

藤本:そうなんです。ラジオって、ほとんど聞いたことなかったですね(笑)。きっかけも結論も同じになるんですが、私個人の興味としては、「人は、どういうときに、何を考えて動いたり考えたりするのだろう」ということなんですね。大学で法律の勉強をしている中で、人は人によって変わるし、磨かれて育っていくんだというのを強く感じるようになったんです。じゃあ、私はどういう場所であれば、人ともっと向き合うことができるんだろうって考えていた時、ちょうど三条ラジオカフェの紹介を受けたんです。だから、ラジオの情報発信に興味があったというよりは、「コミュニティ」としてのラジオの存在に興味があったという感じでしょうか(笑)     でも、まだまだ2年目を迎えたところなので、上手にできないこともたくさんあります。ただ人と話すというのは簡単だったりするのですが、目の前にマイクがあって、自分が話すということが前提になっていると、うまく話せないんですよ(笑)。ラジオを聞いてくださる方も、その「私がうまく話せていない時」の声の緊張感や質感なんかを、多元的に感じていたりするでしょう?ラジオというメディアの面白さって、そういうところにもあるようにも思いますよね。     

 
――今後、コミュニティ放送をどうやって盛り上げていくのでしょうか。   

松下:京都三条ラジオカフェとしては、今までラジオにあまり興味がなかった人たちを、どう盛り上げ、どう関わってもらうかということを念頭に置きながらアクションを続けていきたいと思いますし、そういったつながりを増やしていくということが、災害時の京都三条ラジオカフェの認識度にも繋がっていくと考えています。京都三条ラジオカフェが色々な方達のつながりを積極的に呼びかけることによって、発信する地域情報の多様性が増していくはずですから。    

 
――番組表を構成する上で、リスナー側を意識していることはあるのでしょうか。    

松下:番組表については、正直、こちらではコントロールしていないですね。番組枠を申し込まれた方が希望する時間帯で制作していますので。逆にリスナーの立場からしたら、意外な番組が突然流れ出すという楽しさはあるかもしれないです!また、番組については編集を行わないので、ほとんど生放送と同じ。話される側も「編集が無い」ということを理解いただいてお話されるので、いい意味での緊張感も届けられていると思いますね。    

 
――これからについて、やってみたいこと、試してみたいことはありますか?    

藤本:試してみたいことではないのですが、番組制作についてなんでもできるようになりたいですね。また、私はどんどん取材に出ていくべきだなと思っています。「お話、聞かせてください!」って、いろいろな方にお話を伺っているんです。そういう信頼関係を深めていきながら、取材を受けてくださる方からも「何か伝えたいことがあれば、ラジオカフェの藤本さんに声をかけよう!」と思ってもらえるような、そんな頼りがいのある存在になりたいなと思っているんです。        

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編集後記:以前、ラジオ番組の関係者から、「若者のラジオ離れが止まらない」という相談を受けたことがありました。これだけ、FacebookやTwitter、YouTubeなどのたくさんの媒体があれば、ラジオだけでなくテレビだって見なくなってしまう。そうやって、ネガティブに考えるのは簡単ですが、今回、2人から伺った中で特に驚いたのは、「中学生にとってラジオは新しい存在である!」ということでした。そして、DJの落ち着いた対応によって災害時の心のサポートができるという話、ラジオ番組を作るということはアナログなコミュニケーションが深まるという話。人々がどんどんデジタルにつながっていく時代だからこそ、人と人とがアナログに交わる「ラジオ」の存在が、きっともっと見直されていくに違いない。今まで気づくことができなかったポジティブさを、ラジオカフェさんから教えてもらうことができました。  

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