豊中市と連携・服部天神駅の既存地下道の利便性向上
駅をご利用になるお客様の更なるサービス向上
駅への利用者は服部踏切道の通行が大半という状況の中、踏切道内では歩行者や車が錯綜していました。そこで、豊中市は、踏切道の安全性向上と服部天神駅利用者の利便性向上を目的とすると共に、迂回路となる地下道の利用促進を図るため、地下道と上り線(梅田方面行き)改札方面を接続する通路及び階段の整備を計画しました。阪急としても、駅をご利用になるお客様の利便性向上に資するものと判断し、上り線ホーム裏の未利用地であった当社用地の一部を階段や通路の整備空間として提供するなど、豊中市の計画に協力・連携して事業を進め、2018年3月1日に通路及び階段の供用を開始しました。
階段や通路の整備は豊中市が施工しましたが、鉄道に近接した位置で掘削や地盤改良等の工事を実施するため、阪急としては、工事による軌道への影響を予測する解析業務を実施するとともに、工事中は夜間に軌道計測などを行い、列車運行の安全性を確保する対策に万全を期し、事業に協力してまいりました。
既存地下道、本事業計画前は梅田方にあり宝塚方にある改札口まで不便であった。
写真奥が今回整備した出入り口に繋げる為に開口した部分。地下道内防犯設備も設置し明るい。
今回整備した出入り口へと通ずる階段。
都市施設の利便性向上に協力するとともに、多くのお客様に満足していただけるように
2015年2月から行政との協議を受けて、どこの部署が何をするか調整に入りますが、今回の事業では阪急内部において都市交通計画・用地・運輸・電気・建築・軌道・そして我々の土木と他部門調整が多々あり、行政との予算の取り纏めや工事実施中の他部署ならびに豊中市との工程調整に一番苦労しました。又、列車の安全運行確保に必要となる夜間作業時に伴う運転指令との調整はミスを許されないもので、緊張感がありました。
作業が進むにつれ、豊中市及び阪急電鉄における今後の管理分担を決めるべく維持管理協定への調整等様々な業務がある中、協議から3年後無事に竣工を迎え供用開始が出来た喜びは苦労もありましたが、やりがいでもあります。
今後も、このような取り組みを通じて都市施設の利便性向上に協力するとともに、工事施工中は基より列車運行の安全確保に努めてまいります。
※ 記載の内容は、2018年3月時点での情報です。

阪急電鉄(株)
技術部 土木技術担当
飯伏 忠幸(右)
上田 宗市(左)