改集札機の部品再利用(リユース)
部品の廃棄物削減に取り組んでいます
阪急電鉄では、全駅で約700台の改集札機が稼働しています。設置から10年以上が経過した改集札機は、経年による故障件数の増加により、故障の発生ごとに部品交換を行うと廃棄部品が相当数発生することが予想されています。
そこで、これらの故障対応では、部品を交換することが一般的ですが、廃棄品を削減するため不良部品を自ら修理し、リユースすることに取り組んでいます。
例えば、改集札機の電源部に用いられているファンの障害については、障害の原因の多くがファンを回転させているベアリング(軸受)の破損によるものであることを解明しました。
そのため、電源部用ファンそのものを交換するのではなく、約700台すべての改集札機について電源部用ファンのベアリングの交換を実施し、従来廃棄していた部品の削減を実現しています。
阪急電鉄の駅には改集札機以外にも券売機や自動精算機など約1800台もの乗車券を処理する機器が稼働していますが、このように環境にも配慮しながらお客様に快適にご利用いただくための努力を続けていきます。
改集札機から取り出した電源部ファン
ベアリング交換作業の様子
電源部ファン分解後
(右がベアリング実装置)
保守技術並びに接遇レベルの更なる向上を目指して
わたしたちの部署では、阪急電鉄・能勢電鉄・北大阪急行電鉄の駅務機器(乗車券を処理する機器)の保守業務を行っています。
各機器に対して一定周期毎に「定期点検」を行ったり、駅係員より連絡を受け故障対応に出動したりしています。故障対応のために24時間体制で故障対応要員を配置するなど、お客様がご利用される改集札機や券売機などの早期復旧を目指して日々業務を行っています。
我々の適切な処置により、早期に機器の復旧ができたときは保守員としての喜びも倍増します。そのため、駅務機器の保守に関する知識やスキルの向上に励んでいます。
また、お客様が日々ご利用される駅で作業を行っていることから、お客様より問い合わせを受けたり、お声掛けいただいたりすることが多々あるため、現在、わたしたちの職場では課員全員で接遇教育を受講するなど、よりお客様に気持ち良くご利用して頂けるような取組みも行っています。
今回の活動では廃棄物の削減に取り組みましたが、これからも環境保全に配慮しながら、お客様に「安全」・「安心」・「快適」に鉄道をご利用いただくことで社会に貢献していきたいと考えています。
※ 記載の内容は、2015年11月時点での情報です。

(株)阪急阪神電気システム
第一駅設備部
徳田 一樹
吉田 亮二
山口 真二
(左から)